子育てをふりかえって

私は、今、小学校1年生の息子と1歳の娘を育てています。

上の子どもが産まれるまではそれぞれの仕事の都合で、同じ道内ではあるものの気軽に行き来できるわけではないところで別々に暮らしていた我が家。産休に入ったものの病院も通い慣れているわけではなかったので、1人目は実家に帰り、出産しました。

そして、息子が3か月になった頃から、夫が住んでいた音更町にやってきて、家族みんなでの生活がスタートしたのです。

これまで遊びにきてはいたものの何もわからないまま住み始めた音更町のこと。初めての育児でよくわからないことだらけ。育児書を見ても参考にはなるけど、ピンとこないこともある。かといって、気軽に相談できる人も近くにいない。

そんな私たち親子を助けてくれたのが、支援センターの存在でした。赤ちゃん訪問で訪れた保健師さんと夫に勧められ、存在を知りました。

初めて支援センターに行くときにドキドキしていたこと、今でも覚えています。どんなところか不安になりながらも、デビューの日が設けられていたので、思い切って出かけることにしました。そのときはちょうど4月の年度始めということもあり、同じように音更に引っ越したばかりの人がいたり、同じ月齢の子どももいたりと共通の話題もあり、楽しく時間を過ごせました。なにより、センターの先生が温かく迎えてくれて、嬉しかったです。

支援センターに行けば、いつも先生がいて、悩んでいることがあれば相談できるし、たまには(?)夫のグチも聞いてくれる。たくさんの情報を教えてもらえる。同じ月齢の子をもったママさんと悩みを共有し、時には慰めあい、時にはいたわりあい、先輩ママさんからの話もたくさん聞けて、いろいろなことを伝えてもらえる。子どもも遊び相手がいて、広いスペースで思いっきり遊べる。いろいろなイベントも毎月設けられていて、子どもも大人も楽しい。そんな理由から毎日のように支援センターに出かける日々でした。

そして、支援センターで仲良くなったお友達親子と個人的に遊ぶことも増えて、お誕生日会をしたり、同級生会をしたり、ランチ会したりということもありました。

育休が明けるときには、「新生活頑張ってね。」と応援する会をあちこちで開いてもらいました。支援センターや息子の習いごとを通して出会ったたくさんの縁。どれも出会って2、3年とは思えない深いものとなりました。たくさんのママ友親子の優しさに勇気づけられたことを覚えています。

育休が明けてからは、子どもを連れての単身赴任生活を数か月しました。そこでも、同僚の方だったり、仕事を通して知り合った方だったりが、私たち親子を気にかけてくださり、大雪に見舞われ大変な数か月でしたが、仕事もしながら、楽しむことができ、充実した生活を過ごすことができました。

その後、転勤が叶い、再び家族で一緒に住めるようになり、息子も音更の保育園での生活が始まりました。育休中に出会った友達とも運よく同じ保育園になれ、心強い園生活でした。新たな友達もたくさんできました。担任になっていただいた先生方だけでなく、いろんな先生方がたくさん声をかけてくれて、あたたかい雰囲気で一日の大半を保育園で過ごす息子でした。絵本も数多く読み聞かせしてもらい、息子は今ではありとあらゆる種類の本を読む本の虫になっています。ダメなことをした時にはきちんと叱っていただきました。集団生活の楽しさ、いろんなことにチャレンジする大切さなどたくさんの学びもあり、安心して子どもを預けることができました。

また、先生方は親としての悩みを聞いてくれることもあり、子育てをしていく上で、とても心強い存在でした。仕事が忙しく、なかなか我が子を十分目にかけてあげられない時期もありましたが、保育園の先生方の協力もあり、たくましく育ってくれています。

息子を通して、親のつながりも増え、また世界が広がった時期でもありました。

息子が年長の時、二人目の子が産まれました。保育園のお迎えに連れていくようになると、息子の友達が「かわいい!」「抱っこさせて!」「手、足、小さいね!」「座れるようになったの?」「歯は生えた?」と声をかけ、成長を一緒に喜んでくれ、たくさんのお兄ちゃんお姉ちゃんに囲まれて幸せ者の娘だなぁと思ったものでした。

娘は生後1か月過ぎから支援センターにも遊びに行かせてもらい、たくさんの刺激をもらっています。わずか1歳の子どもでも毎日のように出会う友達を認識し、なんとなくテンションが上がっている様子を見るのはかわいいものです。

また、今回の育休中には、私自身もいろんなことに挑戦できており、自分自身の財産も増えているように感じます。

役場で主催しているパパママ講座に登録し、ヨガだったり、アロマだったり、料理教室だったりとバラエティに富んだ講座を月一で参加してきました。今まで取り組んだことのない体験活動を気軽に行え、自分にとってのスキルアップになりました。定期的に友達と会える場でもあり、託児もついており、少しの時間子どもと離れてリフレッシュにもつながりました。

他にも、子連れOKのイベントにでかけ、サンキャッチャーづくりやレジンのアクセサリー作り、骨盤体操などに挑戦しました。新しいことにチャレンジすることはとても勇気のいることだったりしますが、子どもにもいろんなことにチャレンジしてほしいという思いがあるので、まずはそういう親の姿を見せたいなと常日頃考えています。

お世話になった園長先生からこの子育てコラムを依頼され、どんなことを書こうかいろいろ悩みました。その中で子どもたちの写真を見返し、懐かしかった日々を思い出すきっかけとなりました。また、子どもが産まれてから約7年ですが、たくさんの縁に恵まれて、ここまでやってこられたんだなぁと感慨深くなりました。

子育ては悩むことも多く、理想通りにならないこともたくさんあり、大変なこともあります。けれど、子どもと関わりあう中で幸せだなぁと思うことが数えきれないほどあり、子どもの凄さに驚かされることもたくさんあります。子どもを通して視野が広がったり、世界が広がったりと無限の可能性がつまっていることにも気づかされます。

親子としてだけでなく、対一人の人間として接するときに、お互いに刺激しあえる存在でありたいとも思います。“子どもは親の背中を見て育つ”とよく言われますが、後ろから見てくれる子どもたちに恥じない自分でありたいものです。

もうすぐ2人目の育休が明けます。また、どこかの保育園でお世話になる日々が始まります。周囲の友人に助けを借りることもあるでしょう。子育てと仕事の両立に悩むことも今まで以上に出てくると思います。その時々の一瞬一瞬を大事にし、子どもたちも自分自身も日々成長していけるよう頑張りたいと思います。

(子育て支援センター Yさん 2児の母)

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