絵本は子どものためのもの?

絵本の読み聞かせは子どもに良い効果を与える、学力の向上や想像力が育つなどと言われていますが、実際本当に子どものためになっているのか、読み聞かせで何か変わっているのか、子どもの成長について悩むことがありますよね。

目に見えない成長だからこそ何をするのが正解なのかわからない、子どもとの関わり方、育て方に悩む、そんなとき絵本が心に寄り添ってくれるかもしれません。

中川李枝子・作 山脇百合子・絵(のら書店)の「けんた・うさぎ」は元気いっぱいでいたずら盛りのうさぎの男の子が、時にはお母さんとお父さんを困らせながらも憎めない可愛さで、親子のやり取りが微笑ましい一冊です。

この本のお母さんうさぎとお父さんうさぎは、子どものけんた・うさぎが困らせる行動をしてしまっても、冷静でうまく子どもに対応しています。現実だとつい感情的になってしまいそうな場面でも余裕をもって、反抗期の子育ても楽しんでいるようです。そんな物語を読んでいくうちにどこか自分たちと重なり、子育てのヒントがみえてくるかもしれません。

絵本は子どものためのもののように見えますが、子どもの困った行動や反抗期に悩む親の気持ちに役立つものもあります。そうやって改めて絵本に触れてみると、絵本の良さや、奥深さを感じますよね。親になってからまた絵本と出会うことで本当に子どもにとって良い絵本とは何だろうと親目線になって子どもの気持ちに気付けることができます。

子どもの成長で悩んだとき、絵本を手に取ってみませんか?解決のヒントや子育てに行き詰ったときの支えになるかもしれません。

音更町図書館 高瀬

子育てコラム一覧