ほめられ上手は、ほめ上手
ほめられて怒る人はまずいないはずです。人を動かし、人に好かれるためにはほめることが大きな力となります。ほめ上手な人は、相手が喜びそうなことを上手く見つけ出し、なんでも些細なことでも、ごく自然に、さりげなく、ほめ言葉を口にします。
成果主義の昨今の風潮では、「加点主義」の視点よりも、がんばって努力しても「まだまだ」と足りないところを指摘する「減点主義的」です。親から子への期待が大きく、高すぎる理想を背負いながら育った子は、他人の心からのほめ言葉も、本人は“なめられた”と感じてしまいがちです。
ほめられることに慣れないと、ほめ上手な人間には育ちません。ほめ上手な人は、小さい時から親や身近な人からほめられ続けながら育つのではないかと思っています。いつもほめられていると、自然とほめ方も身に付いてきます。
人間一人ひとり欠点もあれば、長所もあります。社会生活で大切なことは、相手の弱点ばかりを見出すのではなく、長所を見つけ出すことではないでしょうか。そうすれば、あたたかい人間関係が育まれていきます。さあ、わが子をほめあげて、ほめ上手な子に育てて下さい。
4つのテクニックで(de)ほめ上手
いま出来ていることを見つけてほめる。
日頃から子どもがしていることに目を向けてみましょう。以前より少しでも出来ていることや、自分で考えて行動していることがたくさんあります。
いいな、と思ったその時にほめる
「いいな」と思ったらほめ時です。結果だけでなく、がんばりのプロセスもほめるようにしましょう。頭をなでたり、抱きしめたりするのも効果的です。
ほかの子と比べず、過去からの成長をほめる。
「あの子より出来ている」という表現より、過去の自分から伸びたところをほめられ、成長を認めてもらった方が今後の励みにもなります。
ほめっぱなしにせず、次の行動を見届ける。
子どもはきっと「またほめられたい」と思っています。昨日できていたことでも、今日また出来ていたら繰り返し何度もほめていいのです。
※子どもは、毎日成長しています。まずは新鮮な気持ちでよく観察してみましょう。子どもが、あなたにたくさんのサインを送っていることに気がつくでしょう。
叱るときは叱る! “「ほめる」と「叱る」のバランス”
子どものした行動を叱る
「おまえは悪い子だ」など、人格を否定する言葉は使わず、間違った行動に対して叱りましょう。
その場で短い言葉で叱る
感情的になったりダラダラと長い時間をかけたりせずに、具体的に何が間違っていたのかを短く伝えましょう。
ほかの子と比較して叱らない
誰かと比べるのではなく、間違った行動をしたときの気持ちを受け入れ、あなたはどう思ったのかを伝えましょう。
次はどうしてほしいかを伝え、改善を見届ける
叱ったことに対して、子どもの行動が少しでも変化していたら、そのことを必ずほめましょう。
★子どもをほめて育てることはとても大切です。しかし、ただほめればよい、なんでもほめればよい、ということとは違います。他人に迷惑をかけるようなことや間違ったことはいけないことだと、これから学んでいかなくてはなりません。
なぜ、よくなかったのかをきちんと伝え、どうすればよかったのか示すことが大切です。